「ELECTRO HARMONIX Ravish Sitar」のレビュー
ギター用のシタール エミュレーターとして、人気の機種。
経緯
シタールの音は、別のエフェクターで出していたが、今回、色々考えがあり、導入。
最近、キーボードでも、シタールを弾く事があるのだが、参考用に、動画を見ていて、また魅惑のサウンドに取り憑かれてしまいました。
以前シタールについて書いた記事があったので、以下も参考にしてください。
シタールとは
シタール(Sitar)とは、インド伝統音楽には欠かせない、楽器の一つで、独特の倍音成分を含んだ音を出す。
ギター好きの間では、有名な楽器で、インド音楽や、プログレ、ロック、ラーガ系の音楽で聞く事ができる。
Rare Grooveでは、Ananda ShankarやDave Pike Setが人気だが、自分も、好きになったのは、この辺からだった気がする。
たまに、置いてあるのを見るし、弾いた事がある人もいるかもしれない。
本物なので、音は最高。
だがしかし、デカイし、扱いが難しいし、さすがに所有しようとは思わなかった。
そんな時は、シタール エミュレーターです。
使い方
まずは、プリセットがあるので、それを試して見る事をオススメする。
だいたい、どんな音が作れるかイメージできるはずだ。
あとは、ツマミを回して、音を試していけばいいと思う。
直で繋いで弾くのも良いが、オススメは、プリアンプ+EQを挟んでみて欲しい。
ギターにも寄るが、この辺が美味しい帯域なのねっていうのが、分かり易くなるはず。
もちろん、ディレイやリバーブの組み合わせもGood。
付属品
- 電源アダプター
- マニュアル
- ステッカー
電源アダプターも付属しているので、別途購入しなくて良いので安心だ。
マニュアル
付属しているマニュアルは、英語だが、日本の商品サイトに日本語の取扱説明書が、あるので、そちらを参照の事。
ギターをつないで、弄りまわした後は、そちらを参照してみよう。
マニュアルに、推奨設定方法が記載されているので、一読する事をオススメします。
RAVISH SITARを理解する為に
マニュアルにも記載されているが、本物のシタールの仕組みを理解しておく必要がある。
そもそもエフェクターのパラメーターが、何のための物かを理解する為にも。
詳しくは、マニュアルを見てもらいたいが、重要な所だけ抜粋しておく。
[本物のシタール]
- リード:シタールで実際に弾く弦です。ギターの様に 爪弾いたりベンドしたりします。
- 共鳴弦:共鳴用にフレットの下に張ってある弦で、11 ~ 17 本あります。演奏中に触ることはありません。
- 共鳴弦はキーやスケールにより演奏者がチューニング します。
- 低い音を弾けば低い音が共鳴し、高い音を弾けば高い音が共鳴します。
[Ravish Sitar の特長]
- リードと共鳴弦それぞれの音色を別々にコントロール
- ドライ音とリードと共鳴弦それぞれのボリュームを 別々にコントロール
- メジャー、マイナー、エキゾチック、12 のクロマチッ ク・キーでプレイ
- PRESET フットスイッチ踏み込んでいる間は共鳴弦を 鳴ったままに固定(フリーズ機能)
- エクスプレッション・ペダル(別売)を繋げば共鳴弦 の音量調整をしたり、鳴ったままに固定(フリーズ) したり出来ます
別の楽器での使い方
基本は、リード音、共振弦、キー、スケールのコントロールで、他の楽器でも、考え方は一緒なので、使いこなせるだろう。
ギター以外の楽器で、使用を考えているなら、以下が参考になるかもしれない。
コントロール機能について
DRY(LEVEL)、LEAD(LEVEL)、SYMPATHETIC(LEVEL)、LEAD(TIMBRE)、SYMPATHETIC(TIMBRE)、MODE/PRESET エンコーダー、BYPASS フットスイッチ、 PRESET フットスイッチ
入出力端子
INST、 MAIN OUT、 SYMPATHETIC、 DRONE、 PITCH
それぞれの機能を見ていきたい。
DRY(LEVEL)
MAIN OUT から出るドライ音(エフェクトが掛かっていない音)のボリュームを調整。
左(ドライ音出ない)<->右
LEAD(LEVEL)
MAIN OUT から出るシタール・リード音のボリュームを調整
SYMPATHETIC(LEVEL)
MAIN OUT と SYMPATHETIC(OUT)から出る共鳴弦のボリュームを調整
左(共鳴弦の音出ない)<->右
LEAD(TIMBRE)
リード音のビヨーンとかジョーンとかいう感じの音を調 整
SYMPATHETIC(TIMBRE)
共鳴弦のビヨーンとかジョーンとかいう感じの音を調整
MODE/PRESET エンコーダー
このノブには 3 つの機能があります
- プリセット・モードの時、回すとプリセットを選べます
- MODE/PRESET ノブを 3 秒間押したままにするとプリセットを保存
- 押す度に(押したままにはしないで下さい)PRESET、KEY、DECAY、MODULATION、PITCH BEND、Q の各モードを切り替えます
BYPASS フットスイッチ
エフェクトの ON / OFF を切り替え
PRESET フットスイッチ
このスイッチには 3 つの機能があります
- 押すと選んだプリセットを決定します。既にプリセッ トが選ばれている場合、次のプリセットを順々に切 り替えます
- KEY モードの時、PRESET フットスイッチを踏んだま まにするとキーをカスタマイズができます
- KEY モード以外の場合はどのモードでも、踏んだまま にすると共鳴弦の音を鳴ったままの状態にできます
INST
楽器や他のエフェクターからの出力を繋ぎます
INPUT
DRONE
エクスプレッション・ペダルを繋げば共鳴弦をコントロールできます
PITCH
エクスプレッション・ペダルを繋げばリード音 の音程をピッチ・ベンドで上げられます
MAIN OUT
ドライ音とリード音と共鳴弦の音を出力します。
但し、SYMPATHETIC 端子を使用している場合、MAIN OUTからは、ドライ音とリード音のみを出力します
SYMPATHETIC
共鳴弦の音だけを出力します。
この端子を使用すると MAIN OUT からは共鳴弦の音が出ません。
エクスプレッション・ペダルを接続
DRONEジャックと、PITCHジャックには、エクスプレッション・ペダルをつなぐ事ができ、それぞれコントロールが可能。
Roland EV-5を使用して効果を確認したが、プレイする際はあった方が、プレイの幅は広がる。
中古について
発売されて結構経つので、たまに見る。
しかし、あまり値下がり感が無い。
周りでも所有者を見ないので、購入する人は、飛び道具的に買って、飽きて売る感じかな。
現在では中古で買う利点が見つからなかったので、新品で購入しました。
海外の動画などでは、よく見るが、日本ではあまり人気が無いのかな。
総評
満足。
シタール エミュレーターとしても一級品だが、別のエフェクターと組み合わせる事により、別の表情も見せてくれる。
マルチエフェクターや、コンパクトエフェクターを多数持っている方は、色々と組み合わせてみて欲しい。
飛び道具としてのエフェクター位置なのかもしれないが、ディストーションやオーバードライブとも、組み合わせは可能なので、試してみて欲しい。
結構、面白い。
設定項目も多く、奥の深いエフェクターだと思う。