ベースシンセサイザー、Behringer TD-3 のレビュー。
ROLAND TB-303のクローンで、アナログ回路で再現されたベースシンセです。
音は、テクノやハウスで良く聞かれる、あの音の出るマシンです。
TB-303とは
かつて、ローランドが製造していたシンセサイザー。
ベース音色に特化し、シーケンサーも内蔵されており、コンパクトな楽器だ。
当時は、あまり売れなかった様だが、1980年後半期に、アシッドハウスの隆起よって、再評価され、テクノなどのダンスミュージックに浸透していき、ダンスミュージックに欠かせない、機材の一つとなっている。
いままでに、多数のクローンや触発されたシンセが発売されてきた。
その度に話題になり、再発が熱望されたシンセでもあった。
ローランドも近年、AIRAやBoutiqueシリーズで発売したが、デジタル音源のため、やはり、ユーザーによっては、違和感がある人も多くいたようだ。
その頃、Behringerがクローンの作成に着手したとの話題があり、自分としては、楽しみに待っていた。
ファーストインプレッション
初めて手にとって、思った事。
「軽! デカ!」
Roland TB-03、TB-303と比べてもデカいし、軽い。
最近のコンパクトな楽器を触っていたからかもしれないが、ツマミを操作する感覚も、何か懐かしい感じで良い。
違いについて
細かい所は抜きにして、違いを何点かあげてみた。
オリジナルや、他のクローン機種などでも無い機能なので、TD-3の魅力かと思う。
DISTORTION
DISTORTIONのON/OFFと、TONEなどの調整が可能
外部で別のディストーションやオーバードライブを使う場合は、OFFで。
USB MIDI
PCとUSBで接続して、コントロールが可能。
Ableton Liveより、コントロールできたので、他のDAWでも可能かと思う。
使い方
まずはプリセットを聞いてみよう。
大体どんなパターンが打ち込めるか分かるだろう。
しかし、プリセットを使う事は無いと思うので、ガンガン消しながら、自分のパターンを打ち込んでいこう。
始めは戸惑うかもしれないが、だんだんと頭の中の音と、打ち込んでいる音が一致してくるので、それまでひたすら、入力しよう。
探せば、入力方法についての解説があるので、参考に。
参考動画
以下のような動画をみれば、モチベーションがあがるのではないだろうか。
色々探して、試してみて欲しい。
付属品
・本体
・電源アダプター
・クイックスタートガイド
・シール X2
PCに接続して使用する場合は、USBケーブルを別途用意してください。
家に転がっている物で、いいですけどね。
PCとの接続について
USBからの電源供給で動かなかったので、使用する際は、電源アダプターも使用してください。
特にドライバーは必要ないようで、USBでPCに接続しただけでOK。
Ableton Live側からも、TD-3が認識されていて、MIDIコントロールできたので、PCとの同期も問題ないだろう。
ファームウェアのアップデートなどには、Behringer SynthToolで行うので、本サイトなどからダウンロード、インストールしておいた方がいい。
Sequencerが付いていて、パターンの書き込みなどできるみたいなので、また細かく使用してみようと思う。
改造について
分解して、チップなどを解説した動画などもあるので、参考に。
見た感じ、チップ抵抗などの細かなパーツが使われているが、パラメーターを増やしたり、ICの入れ替えもできそうなので、2台目を手に入れたら考えようかと思う。
複数台のTD-3やRaspberry Piを使用して、通常の使い方とは別の使用方法もあったので紹介しておく。
残念な部分
特に無いが、あげるとすれば、TB-303やTR-606を買うと付いてきていた、あのペラペラのケースが付いてくればなと思った。
昔、中古でTB-303やTR-606を購入した時も付属していて、その際、「これ要る?」って思ってたが、意外と自分の思い出に残っているので。
あとは、電池駆動できれば。
自宅だけでは無く、持ち出す事も多いので。
9Vの電池や、USBバッテリーでも動作はするみたいなので、不満ではないかな。
これと言って、不満という不満はありません。
総評
最高。
この価格で、この満足感。
言う事はありません。
現在は手に入りにくいみたいだが、供給が安定し始め、現在の行動制限が解除された暁には、国内の至る所で、ACID音が鳴り響いているのでは無いだろうか。
自宅では、TR-8の相棒として、定位置でアシッドし続ける事でしょう。
カラーバリエーションもあるので、気に入った一台を。