「Electro-Harmonix Super Space Drum」のレビュー。
概要
1979年に発表された Super Space Drum という、アナログドラムシンセサイザーの 再発版。
当時の物は、手やドラムスティックで叩く用のPADが付いていたが、今回は、トリガー用のボタンと、EXT.TRIGという、外部PADや、CVでコントロールが可能なジャックがついている。
9V動作なので、エフェクター電源でも動作可能だが、付属のアダプターが付いているので、それを使用するのが良いだろう。
パラメータについて
FREQ START, FREQ STOP, TIME, SENS, VOLUME, MOD(ON/OFF), MOD DEPTH, MOD RATE
とある。
基本的には、フリーケンシーとLFOモジュレーションの設定によって音をコントロールできる。
FREQ START, FREQ STOP
この2つで、シンセサイザーのスイープの開始と終了の周波数を設定。
この音間を変化すると考えればよい。
ここ、ポイント。
TIME
上記で設定した音間を、どの位かけて変化させるかを設定。
ここ、ポイント。
SENS
EXT.TRIGの感度の設定。
何も使用しないなら、特に触る必要は無い
VOLUME
出力ボリュームの設定。
出力が小さいので、ほぼ全開まで回す。
MOD(ON/OFF)
モジュレーションのON/OFF設定。
MOD DEPTH
モジュレーションの深さを設定。
まずはセンターに合わせておいて、左右に振る。
ここ、ポイント。
MOD RATE
モジュレーションのレイトを調整。
使い方
まずは、VOLUMEを全開近く回して、MOD(OFF)にして、「FREQ START」, 「FREQ STOP」, 「TIME」で音を調整。
大体これで、どういう音が作れるかわかるはず。
あとは、MOD(ON)にして、「MOD DEPTH」, 「MOD RATE」を調整する。
更に音が変化する事がわかる。
単体で使用するなら、SEやパーカッション的に、リズムに合わせて使うのが効果的だと思う。
レゲエでいうところのサイレンマシンのように、微妙に値を変化して、パーカッシブに使えば、曲の良いアクセントになるので、使ってみてほしい。
あまりバンドサウンドの中には無い、使うと映える音なので、自身の代表曲などでココぞと使うと、いつもより盛り上がるのでないだろうか。
エフェクターだと、Delay(ディレイ)や Reverb(リバーブ)と相性が良いので、同時に試してみてほしい。
使い方は、以下の動画も参考になるだろう。
ドラムマシンではダメなのか
ドラムマシンでもよいのだが、エフェクターサイズで、持ち運びが楽で、オペレートが単純というのが、魅力。
おなじみの、エフェクターサイズで、1台で完結するのが良い。
ちょっと持ち出すには、ちょうど良いサイズ感。
付属品
・マニュアル(サイトからダウンロードできる物の写し)
・ステッカー
エフェクター用の9Vアダプターでも、作確認もできているので、まあどちらでもOKだと思われる。
中古について
国内で、あまり人気が無いのか、中古市場にも、記事なども、あまり見かけない。
出物が出るのを探すと、市場から消えそうなので、ある内に、手に入れておく方がいいかと。
こういう特殊な機材って、あとから変なプレミアが付いて、手に入れられなくなる事が多いので。
総評
満足。
基本的に、1つの物事に特化したマシンは好きだ。
複雑であればあるほど、楽しい事もあるのだが、色々な事を同時に行うことが多い、ライブや曲の場合、シンプルであればあるほど、扱い易いので、手元に置いておきたい。
音は、別のシンセサイザーでも出せなくは無いが、小型であること、利便性の高さから、ライブセットで、サイレンマシンの隣に鎮座する事となった。
楽曲に変化が欲しい場合は、迷わずコイツを叩く。
バンドサウンドで、マンネリ化が否めないという方は、一度、演奏に導入してみる事をオススメする。