「BOSS DD-500」のレビュー。
同価格帯のディレイの中で、一番、エディット機能に優れた機種で、自分の音を探している人や、探求心がある方に、オススメな機種。
概要
・大型LCDや専用つまみによる、細かいエディットが可能な機種。
・96kHz/32bit サンプリングレートのスタジオクラスのディレイ・サウンド
・ビンテージからモダンまで、12 種類のディレイ・モード(更に機種モードを選択可能)
・専用エディター・ソフト「DD-500 Editor」対応(USB接続時)
・2つのパッチを同時使用可能な、サイマルモード搭載
パラメータ&入出力について
MODE, TIME/VALUE, FEEDBACK, E.LEVEL, TONE, MOD DEPTH
▼, ▲,EXIT, EDIT
A, B, TAP/CTL
INPUT A , INPUT B , OUTPUT A, OUTPUT B, CTL 1 2/EXP, USB, MIDI IN, MIDI OUT
MODE
STANDARD, ANALOG, TAPE, VINTAGE DIGITAL, DUAL, PATTERN, REVERSE, SFX, SHIMMER, FILTER, SLOW ATTACK, TERA ECHO
から選択。
TAPE, VINTAGE DIGITALの場合、 タイプを、RE-201, Echoplex , Echorec, SDE-2000, SDE-3000, DD-2から選択可能
TIME/VALUE
ディレイタイムを設定。
押しながら回すと、大きく変化できる
EDIT時、値の変更に使用
※ここ、ポイント。
FEEDBACK
フィードバック量を調整
E.LEVEL
エフェクト音の音量を調整
TONE
エフェクト音の音質を調整
右に回すと、高域ブースト
左に回すと、高域カット
MOD DEPTH
エフェクト音の揺らぎの深さを調整
※ここ、ポイント。
▼ ▲ボタン
カーソル移動
EDITボタン
エディットモードに入る
EXITボタン
エディットモードから出る
Aスイッチ
バンクAを選択
Bスイッチ
バンクBを選択
TAP/CTL スイッチ
タップテンポに使用
※ここ、ポイント。
つまみ、ボタン、スイッチを組み合わせ
基本機能は、それぞれに割り当てられているが、同時に組み合わせて使う事で、別の機能として使用できるので、マニュアルを確認してみてほしい。
例えば、
・「EDITボタン+TIME/VALUE」同時使用でバンク切り替えができる。
・「Aスイッチ+Bスイッチ」同時押しで、バンクダウンの機能できる。
などである。
※ここ、ポイント。
サイマル・モード(A/B Simulモード)
2つのパッチを同時に使用可能なモード。
2つのエフェクトが、並列、直列を選択できて、使用できる。
なので、1台で、2台のエフェクトを同時に使用可能ということ。
SDE-3000の後に、TREA ECHOをかけるという事ができる。
ここぞ!という時に踏むと、一気に異次元に。
他のペダルには無い魅力。
オススメ。
DD-500 Editorについて
USB接続で、「DD-500 Editor」というエディターソフトが使用可能なので、細かいパラメータ値の設定が可能だ。
自分のパッチを作る際には、これを基本利用する。
DD-500本体でもエディットは可能だが、触れるパラメーターが、全て表示されているので、「DD-500 Editor」を使用するのが、手っ取り早い。
自分の使い方だが、81以降がユーザ用パッチとして空いているので、まずMODEタイプを選択して、そこから、音を流しながら、調整していく。
後は、「Write」ボタンを押せば、Patch Nameを自分で決めれて、オリジナルのパッチを作成できる。
あとは、「DD-500」本体上のツマミなども使用して、ライブ的に値を調整していく。
この際、「DD-500 Editor」の方でも、本体上のツマミの値がリアルタイムに反映されていくので、「ここぞ」という所では、「Write」ボタンで保存しておく。
こうして、自分独自の使いやすい、パッチを作成する事ができる。
「DD-500」本体だけでの音作りに疲れたら、やってみる事をオススメする。
比較について
別の比較対象の機種と比べて、どれが良いのかと聞かれる事がある。
あまりに情報が多すぎて、自分の判断対象がブレてしまい、判断がつかなくなるのだと思うのだが、どういう用途での使用を考えていて、どの機能に自分が魅力を感じているのか。
それさえ、解っていれば、自ずと答えが出ると思うし、使い込んで行ってみないと、自分には合うかは、実際は解らない。
音楽なんて曖昧な物をやっている限り、正解など求める必要は無いと思うし、自分がある程度、納得出来ていて、使いやすければ、それで良いと思う。
音が良いに越した事は無いが、別のエフェクターや、機材と組み合わせて使用するので、相性もあるので、組み合わせた際に、「これは」という音が出れば、まずは大成功だと思う。
あとは、好きなミュージシャンが使っていて、その音が好きなら、それを参考にするというので良いと思う。
まあ失敗しても、売って買い直せばいいだけなので、早く手にれて、早く判断する事が一番良いと思う。
同時に購入した方が良い物
販売価格が安くなっている関係で、通常付属している、電源アダプターやUSBケーブルが付属してない。
なので、必要な場合は別途購入する必要がある。
探せばある人は購入の必要は無い。
PSA-100 or エネループ
USB ケーブル(A-Bタイプ)
中古
発売から、それなりに経っているいるので、中古市場にも出回っている。
オペレートが多少複雑なので、足元でちょっと触りたい人には、向いていなかもしれないし、上位機種を手に入れた人は、手放すのかもしれない。
じっくり探したい人は、中古市場を探してみるのもありだと思う。
総評
満足。
PCでのエディットが便利なので、DTMの際にも重宝。
サイマル・モードが強力。
この機能と、TAPE, VINTAGE DIGITALのモデリングタイプが目的で手に入れたので、満足。
「DD-500 Editor」である程度、仕込みが可能で、ライブでは微調整で威力を発揮する事ができるので、とても便利。
まだ当分、手放せないエフェクターの1つだ。
多機能ディレイに興味がある方にも、DD500は、オススメできる、使い易い機種ではないだろうか。